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住職の言葉


~9,馬祖白黒(ばそびゃっこく)~
中国は唐の時代に馬祖道一(ばそとういつ)という禅僧がいました。牛のように歩き、虎のように視て、舌を上に伸ばすと鼻の上まで届いたという異相(いそう)の人だったそうです。多くの弟子の指導をして、沢山の名僧を世に出した人でもあります。...
住職
Sep 1


~8,但莫憎愛 洞然明白 (ただぞうあいなければ、とうねんとしてめいはくなり)~
「但(ただ)憎愛(ぞうあい)莫(な)ければ、洞然(とうねん)として明白(めいはく)なり」とは、中国に禅をお伝えになった達磨大師(だるまだいし)より三代目の僧璨大師(そうさんだいし)がお示しになった「信心銘(しんじんめい)」の冒頭部分の一説です。...
住職
Aug 1


~7,百丈野狐(ひゃくじょうやこ)~
百丈懐海(ひゃくじょうえかい)は、禅の世界ではよく知られた人物です。中国の和尚さんですが、たくさんのお弟子さんがおられ、百丈山(ひゃくじょうさん)で、その指導にあたられた人です。懐海は、日々、本堂で説法を行ったのですが、いつのころからか弟子たちの中にまじって見慣れない老僧が...
住職
Jul 1


~6,捨身飼虎(しゃしんしこ)~
インドの善王・大事(だいじ)には三人の息子がいました。この三人の王子たちは、ある日、仲よく野を遊び歩いていると、飢えた母虎が、乳が出ず、自分の七匹の子を養えないばかりか、飢えをしのぐためにその子供たちを食べようとしている場面に遭遇します。上の兄たちは、同情の心を示すけれども...
住職
Jun 1


~ 5,南泉斬猫(なんせんざんびょう)~
坐禅の有名なお話に「南泉斬猫(なんせんざんびょう)」というお話があります。 中国の禅僧、南泉和尚はたくさんのお弟子さんがおられたのですが、ある時、その弟子たちが、迷い込んできた猫を囲んで東西に分かれて、猫に仏性があるかどうか(猫が仏であるかどうか)という大議論をしていると...
住職
May 1


~4,喫茶喫飯(きっさきっぱん)~
坐禅とは、目の前のことそれきりしかない自分を知ることです。それは、自分が自分であると思っているものを全て捨てきることでもあります。 もうだいぶ前のことになりますが、静岡県掛川市の少林寺・井上貫道老師のところに坐禅の修行に行くことがありました。その道場では、30人ほどの人が...
住職
Apr 1


~2,法眼指簾(ほうげんしれん)~
昔の中国の禅僧、法眼清涼文益(ほうげんせいりょうぶんえき)は、ある時、建物の中にいて、外の景色を見ようと思いました。弟子に下りていた簾(れん)を上げさせようと思って、まず簾を指差します。たまたま二人の弟子がそばに控えていて、その一人がまだ法眼が何も言わないうちに簾を上げてく...
住職
Jan 24


~1,不思量底を思量する~
道元禅師の普勧坐禅儀の中に登場する「不思量底(ふしりょうてい)を思量(しりょう)する」という言葉を題材にお話をしたいと思います。 「不思量底を思量する」とは、「考えないことを考える」という意味になりますが、「心から離れてものを考える」と言ったらわかりやすいかもしれません。...
住職
Dec 27, 2024
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